jMonkeyEngine (JME) のインストール手順を以下に示します。jMonkeyEngineは、Javaで3Dゲームやシミュレーションを開発するためのエンジンです。
1. Javaのインストール
jMonkeyEngineはJavaベースのエンジンなので、まずはJava Development Kit (JDK) をインストールする必要があります。
- JDKのインストール
OracleからJDKをダウンロードします(公式ダウンロードページ)。または、OpenJDKを使用することもできます。 インストール後、java -versionコマンドでインストールされていることを確認します。
2. jMonkeyEngine SDKのインストール
jMonkeyEngine SDKは、ゲーム開発に特化した統合開発環境で、エンジンの利用やデバッグを簡素化します。
- jMonkeyEngine SDKのダウンロード
jMonkeyEngineの公式ウェブサイトから、Windows、macOS、Linux向けのSDKをダウンロードします。 - インストール
ダウンロードしたインストーラを実行し、インストールを完了させます。 インストール後、SDKを起動します。
3. プロジェクトの作成
jMonkeyEngine SDKを使って、新しいプロジェクトを作成できます。
- SDKの起動
インストール後、jMonkeyEngine SDKを起動します。 - 新しいプロジェクトの作成
メニューからFile > New Projectを選択し、プロジェクトタイプ(JME3 Basic Gameなど)を選んで新規プロジェクトを作成します。 作成したプロジェクトには、基本的なテンプレートコード(例えばMain.java)が含まれており、そこから開発を開始できます。
4. Gradleを使ったインストール
Gradleを使ってjMonkeyEngineをインストールすることもできます。これにより、必要な依存関係を簡単に管理できます。
- Gradleのインストール
Gradleをインストールしていない場合、Gradleの公式サイトからインストール手順を確認できます。 build.gradleの設定
Gradleを使用してプロジェクトを管理する場合、以下のようにbuild.gradleファイルに依存関係を追加します。plugins { id 'java' id 'application' } group = 'com.mycompany' version = '1.0-SNAPSHOT' sourceCompatibility = '1.8' repositories { mavenCentral() maven { url 'https://jcenter.bintray.com/' } } dependencies { implementation 'org.jmonkeyengine:jme3-core:3.4.0-stable' implementation 'org.jmonkeyengine:jme3-desktop:3.4.0-stable' } mainClassName = 'com.mycompany.Main'Gradleを使うことで、JMEを簡単にプロジェクトに追加できます。
5. サンプルプロジェクトの実行
jMonkeyEngine SDKを使用して、サンプルの3Dシーンを表示するコードを実行してみましょう。以下は基本的な例です。
package mygame;
import com.jme3.app.SimpleApplication;
import com.jme3.scene.Geometry;
import com.jme3.material.Material;
import com.jme3.math.ColorRGBA;
import com.jme3.shape.Box;
public class Main extends SimpleApplication {
public static void main(String[] args) {
Main app = new Main();
app.start();
}
@Override
public void simpleInitApp() {
// ボックス形状を作成
Box b = new Box(1, 1, 1);
Geometry geom = new Geometry("Box", b);
// マテリアルを作成してボックスに適用
Material mat = new Material(assetManager, "Common/MatDefs/Misc/Unshaded.j3md");
mat.setColor("Color", ColorRGBA.Blue);
geom.setMaterial(mat);
// シーンにボックスを追加
rootNode.attachChild(geom);
}
}
6. 実行とデバッグ
- プロジェクトが作成されたら、SDK内で
Runボタンを押して、ゲームまたはシミュレーションを実行できます。 - デバッグや、エディタ内でのプレビューなど、SDKを使用して簡単に開発ができます。
これでjMonkeyEngineのインストールが完了し、基本的なプロジェクトのセットアップができました。エンジンのドキュメントやチュートリアルを参考にしながら、さらに複雑なシーンやゲームを作成していきましょう。