Windows で、python 仮想環境を作る
Windows で Python の仮想環境を作るには、以下の手順を使います。標準で入っている venv
モジュールを使う方法が一般的です。
✅ 手順:venv
を使って仮想環境を作成
1. コマンドプロンプト(または PowerShell)を開く
2. プロジェクト用のフォルダを作成・移動
mkdir my_project cd my_project
3. 仮想環境を作成(venv
フォルダ名は任意)
python -m venv venv
※ python
が認識されない場合は、代わりに python3
やフルパス指定(例:C:\Python311\python.exe
)を使ってください。
4. 仮想環境を有効化
venv\Scripts\activate
成功すると、プロンプトの先頭に (venv)
と表示されます。
5. 仮想環境で作業
pip install パッケージ名
6. 仮想環境の無効化
deactivate
💡 補足
- 仮想環境はプロジェクトごとに依存パッケージを分離して管理できるので便利です。
- VSCode では自動で仮想環境を検出してくれるため、
Ctrl+Shift+P
→Python: Select Interpreter
から選択も可能。
ネットワークドライブで使う
仮想環境を作成した(または起動しようとした)ときに、指定したパス(Z:\...
)が実際にはネットワークパス(\\landisk-0010\...
)にリダイレクトされていたことを Python が警告しています。
🔍 意味
Z:\...
はネットワークドライブとしてマウントされたパス。- 実体は
\\landisk-0010\...
にある。 - Windows の「シンボリックリンク」「ジャンクション」「ネットワークドライブ」などが使われていると、仮想環境のパスがずれることがあります。
⚠️ 問題になるケース
Python の仮想環境(特に venv
)では、仮想環境作成時に 絶対パス を内部に埋め込むため、元の場所と実際の場所が一致しないと実行エラーになることがあります。
✅ 解決策
方法①:UNC パスを直接使う(推奨)
仮想環境を作成・起動する際に、最初から \\landisk-0010\...
を使うようにします。
cd \\landisk-0010\Youtube\Python\Python_venv\pj001 python -m venv venv venv\Scripts\activate
方法②:ローカルディスク上に作成する
仮想環境を ローカルの C:\ や D:\ 上 に作成して、共有ドライブからはコピーや同期で運用します。
方法③:--without-pip
オプションを使って最低限の構成にする
これは特殊なケース用で、通常はおすすめしません。
🛠 備考
- 仮想環境の中には
pyvenv.cfg
というファイルがあり、そこに絶対パスが書き込まれているため、パスの不一致が問題になります。 - VSCode などでは、仮想環境がうまく認識されないこともあります。
pyvenv.cfg 編集方法
pyvenv.cfg
は Python 仮想環境のルートディレクトリ(通常は venv/
フォルダ直下)にあり、仮想環境の構成を定義する設定ファイルです。ここに書かれているパスが間違っていると、仮想環境が正しく動作しない原因になります。
🔍 例:pyvenv.cfg
の内容
home = Z:\Python\Python311 include-system-site-packages = false version = 3.11.5
✅ 編集方法
- エディタで開く
エクスプローラーで仮想環境のディレクトリ(例:venv\
)に移動し、pyvenv.cfg
をメモ帳や VSCode などで開きます。 home
のパスを修正する 例:home = \\landisk-0010\Youtube\Python\Python311
- この
home
パスは、仮想環境を作成したときの Python 実行ファイルの場所。 - 実際に使いたいパス(UNC パスなど)に置き換えてください。
- この
- 保存して閉じる
⚠️ 注意点
home
のパスが実際に存在し、対応する Python 実行ファイル(python.exe
)があることを確認してください。home
を手動で変更しても、仮想環境の挙動が完全に保証されるわけではありません(特にScripts\python.exe
が内部で参照している DLL のパスなど)。
🛠 補足
もし動作が不安定な場合は、仮想環境を削除して、正しいパスで再作成したほうが確実です:
rmdir /s /q venv python -m venv venv
再作成時にuncパスを使う手順
UNCパス(例:\\landisk-0010\...
)上で Python 仮想環境を作成・利用するには、いくつか注意点があります。以下に手順をまとめます。
✅ UNCパスで仮想環境を再作成する手順(Windows)
1. コマンドプロンプト(または PowerShell)を開く
⚠ 管理者権限は不要ですが、作業中のパスにアクセス権があることを確認してください。
2. UNCパスに直接移動(cd
)
cd \\landisk-0010\Youtube\Python\Python_venv\pj001
※ ドライブマウント(Z:)は使わず、完全な UNC パスで作業します。
3. 仮想環境を作成
python -m venv venv
venv
というフォルダに仮想環境が作られます。
4. 仮想環境を有効化
仮想環境を有効化するときも、UNCパスのまま行います:
\\landisk-0010\Youtube\Python\Python_venv\pj001\venv\Scripts\activate
もしくは、一時的にドライブレターにマウントする必要があります(次の補足参照)。
⚠ 注意事項・制限
◉ activate
が UNC パスでは失敗することがある
Windows の制限で、PowerShell や CMD の仮想環境のアクティベートスクリプトが UNC パスからは動かないことがあります。その場合は一時的にドライブを割り当てて作業してください。
⬅ UNCパスを一時的にドライブに割り当てる
net use Z: \\landisk-0010\Youtube\Python\Python_venv\pj001 Z: python -m venv venv venv\Scripts\activate
完了後、ドライブを解除:
net use Z: /delete
🧠 結論
UNC パスで仮想環境を扱うには以下のいずれかが必要です:
- 一時的にドライブレターをマウントする(推奨)
- または、仮想環境をローカルに作成してコピーする