MySQL ODBCドライバの場合:Option の意味

まず前提として、
Excel VBAからADO (ActiveX Data Objects) を使ってMySQLなどに接続する場合の「接続文字列の Option」は、

実は、
ADOの標準のOption設定ではなく、ODBCドライバ側(たとえばMySQL ODBC Driver)のオプションを指します。

つまり、
「Option=数字」
は、**ODBCドライバの内部設定(ビットフラグ)**をまとめたものなんです!


【MySQL ODBCドライバの場合:Option の意味】

  • Option=3 とかよく書きますよね。
  • この「3」という数字は、ビットフラグの合計です。

具体的には:

意味
1SQL_AUTO_IS_NULL = OFF (INSERT後のSELECT LAST_INSERT_ID()が使いやすくなる)
2連続するスペースをパディングしない(固定長フィールドなどの挙動)
4小数点桁数の調整(このビットを立てると浮動小数点の変換方式が変わる)
8文字セット設定をサーバーから引き継ぐ
16トランザクションサポートを有効にする
32接続時にプロンプトを表示しない(静かに接続)
64データベースエンジンエラーコードを返す
128読み取り専用の結果セットを取得する

など、たくさんあります。


【よく使うパターン例】

Option含まれるフラグ実際の意味
31 + 2– SQL_AUTO_IS_NULL OFF- スペースパディングOFF
168342+4+32+16384(新しいODBCでは一般的な設定)
0無設定全部デフォルト動作(推奨しないことが多い)

【まとめ】

  • Optionは数値(ビットフラグの合計)
  • ADO標準ではなく、ODBCドライバ側の仕様(MySQLならMySQL ODBC Driver)
  • 通常、Option=3 を指定しておけば、まず無難に動きます
  • 本格的なシステムなら、接続要件(例えばトランザクション必須か?など)に応じて個別に設定する

【参考】よく使う接続文字列

"Driver={MySQL ODBC 8.0 ANSI Driver};Server=localhost;Database=eng001;User=root;Password=your_password;Option=3;"

または Unicode対応なら

"Driver={MySQL ODBC 8.0 Unicode Driver};Server=localhost;Database=eng001;User=root;Password=your_password;Option=3;"

【補足】

Option番号を詳しく計算するツールも存在します(ODBC Driverマニュアル参照)。
👉 必要なら、「Option=数字」を人間が読めるリストに変換するVBAスクリプトも作れます!


次に、「Optionを動的に切り替えるサンプルコード」か「エラー時にOption値を変えてリトライする仕組み」も知りたいですか? 🚀
(実運用でとても役立ちます)

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